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語学研究センター 音声学ラボ

発音体系の全音素を把握させる教育

英語の発音は日本人がイメージしているよりはるかにシンプル!

日本語には五十音表があり、全ての単語は五十音表の音だけでできている。つまり五十音表の音さえ覚えれば、理論上は全ての単語を発音できる(ただし「きゃりーぱみゅぱみゅ」のように言いにくい単語はある)。

The Japanese 50-Sound Table

同じように英語にも、五十音表にあたるものがあり、全ての英単語はその音だけでできている。つまりその表の音さえ覚えれば、理論上は全ての英単語を発音できる。本当は何語を学ぶにしても、この基本中の基本を一番最初に学ばないといけない。

英語の音の一覧表をまとめる時のネックは、英語の文字システムはまさしく日本語の漢字のように、一つに字にいくつもの読み方があり、また一つの音にいくつもの書き方があることである。そこで我々のSoundSpellingは、英語の全13母音、24子音に対し、最も一般的な文字をあてはめ、文字と音が完全に1対1で対応するようにした。

一般米英語の全13母音表

General American 13-vowel chart

実は英語の母音は、ほぼほぼ日本語の音だけで発音できる!科学的な根拠は、野北明嗣. (2018). 一般米語全 13 母音に聴覚的に対応する日本語の母音: 英語の母音は決して難しくない. 外国語教育研究, (21), 1–19.

一般米語全24子音表

General American English 24 consonants

英語では、これらの音しか使ってはいけない。例えば一般米語には、「オ」と「オー」と「オウ」の区別、「アイ」と「アエ」の区別、「オイ」と「オエ」の区別、「アウ」と「アオ」の区別、「イ」と「イー」の区別などは無いので、英語ではこれらを区別してはいけない。

現状

日本の英語教育では、中国語や韓国語やスペイン語等他の言語教育と違って、英語の全ての音素を学習者に見せ、発音体系の全体像を把握させる指導が定着していません。例えば先行研究から、中学英語教科書6種類の内、1種類しか全ての音素を取り上げていません。英和辞典や発音教材の発音記号の一覧表、特に母音記号の一覧表には余剰なものや方言差を含んだものが多く、実際の1方言の音素数よりはるかに多くの記号がリストされているため、全体像を極めて把握しづらくなっているという問題点があります。

本研究の目的

この研究の目的は、サウンドスペリングを利用する学習者や先生の手助けをすることです。 そのために、英語をサウンドスペリング表記に変換するウェブページを製作します。利用者は、早く正確な発音を知ることができます。また、より利用しやすくするために、サウンドスペリング表記に音節と音の強さの情報を表示するようにしています。変換できる語彙の追加や、誤りの修正、など今後も更新し続けていきます。

このサウンドスペリング変換器は元々は中塚啓太氏卒業論文の研究としてプログラムされたものです。現在は小木健太朗氏によってより良いものに改良されています。